四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件[未解決事件]
平成16年(2004年)2月17日三重県四日市市
四日市市のジャスコ四日市尾平ショッピングセンターにあるATMコーナーにて、2~3歳ぐらいの幼児を抱いていた若い女に泥棒扱いされた無実の68歳の男性が、店員や買い物客ら3人に取り押さえられ、居合わせた四日市南警察署の警察官の拘束後に死亡した。
しかし、翌月の3月に男性と女性が奪い合いになっていた財布は、死亡した男性の所有物であることが判明した。つまり、窃盗罪自体が成立していなかった。
店員や買い物客が男性を制圧している間に女は逃走しており、三重県警察は虚偽告訴罪の被疑者として捜査を続け、翌年2005年には現場の防犯カメラに写っている画像を公開。
男性の両手は買い物袋を持って塞がっており、男性がATMを操作している最中、女が突如ATMコーナーに入ってきた。
女は突然、男性の肩にぶつかっていき、体を触るような仕草を始める。
そして、男性の胸倉を掴んで揉み合いとなる。
女の「泥棒」という叫び声の後、客3名がATMコーナーに入る。
この間、監視カメラの映像から、男性は一切の窃盗行為をしていないことが見て取れる。
男性が取り押さえられる約5分前から、女がATMコーナーから3~4m離れた位置より、何度もATMの方をうかがう様子が映っていた。
店員や買い物客が取り押さえ、女が立ち去った後、別件の万引き事件の処理で居合わせた警察官2名も現場に到着し、男性を後ろ手に手錠をかけた状態で20分間うつ伏せに押さえつけた。
この間に男性は意識を失い、嘔吐もしていたが、警察官は拘束を続けた。
通報を受け応援の警察官が現場に到着すると、男性は意識を失い嘔吐した形跡があったため、拘束を解いて救急車で病院に搬送した。
しかしその段階で既に男性は脳に回復不能な損傷を受けており、翌日死亡した。
男性が最期まで護るように握り締めていたキャッシュカードは、3つに折れ曲がり、眼鏡も片方のレンズが壊れていた。
警察官のこの逮捕拘束について、四日市南警察署は、「一般的な制圧行動だった」と発表している。拘束を続けた警察官は、当時29歳の警察官だった。
四日市南警察署は、後に誤認逮捕を認めている。
なお、事件を知った有志によって、公文書開示請求が三重県警察に行われたが、棄却されている。
なおこの事件のもっとも不気味な点は、その場から消えた女性である。
防犯カメラに写っている女性の映像は、人間とは思えない風貌をしており、とても不気味である。
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