シャレコワ!〜洒落にならない怖い話〜

深夜の浴室[洒落怖]

ついつい最近のお話。

 

その日、仕事関係の飲み会が終わって深夜に帰宅した。

 

次の日が休みでゆっくりと時間が取れるので深夜にもかかわらず
湯船に湯を張って入ることにした。

 

時間は二時前後。

 

小説を持って湯船に入り三十分程して頭を洗った。

 

ふと右側に気配を感じ
シャンプーの付いたまま湯船の方を振り向いた。

 

いた。

 

顔が不自然に長い痩せこけた女。

 

声を出そうにもビビッて出せない。

 

シャワーの音だけが浴室に響く。

 

怖い。

 

目を背けようにも首が動かない。

横を向いていた女の首がだんだんとこっちを向き始めている。

ヤバイ。

心の中でひたすらにお経を唱えた。

全然、効いてない様だ。

悪寒が走る。

その時、隣の家の犬が吠えた。

女はゆっくりと消えていった。

それこそ、本当に恨めしそうな表情を浮かべて。

それ以来、どんなに汚れていても深夜に風呂に入る事はなくなった。

つい、十日程前の話。泣